🗺️歴史をたどりながら、世界遺産を知る2026年度版
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氷河の巨壁、轟く大瀑布、アルプスの氷の川

氷と水が刻む大地と、変わりゆく氷河

地質時代〜現代

自然遺産編の第4章では、『氷』と『水』が大地を形づくる働きに注目する。まずアルゼンチンのロス・グラシアレス国立公園。南パタゴニア氷原から流れ出す巨大な氷河が湖に押し出され、ペリト・モレノ氷河は高さ数十メートルの氷の壁となって湖面にそびえ立つ。次にイグアス国立公園。アルゼンチンとブラジルの国境をまたぎ、玄武岩の台地を落ちる、幅広く数多い滝の群れだ。そしてスイスのユングフラウ・アレッチ。ヨーロッパ・アルプス最大のアレッチ氷河を中心とする、氷河が刻んだ高山の景観である。 第2話で見たヴィクトリアの滝と並び、イグアスは『世界三大瀑布』の一つに数えられる。また第3話で見たキリマンジャロの氷河と同じように、アレッチ氷河もまた温暖化による後退が続いている。氷と水は、地形を生み出してきた主役であると同時に、いま地球環境の変化を最も敏感に映し出す存在でもある。

このチャプターで押さえる世界史の軸

  • ロス・グラシアレス国立公園―巨大な氷原と、湖に迫り出す氷河が造る景観
  • イグアス国立公園―玄武岩の台地を落ちる、幅広く数多い滝と亜熱帯の森
  • ユングフラウ・アレッチ―アルプス最大の氷河と、温暖化による後退

🎧 自然遺産編 第4話:氷河の巨壁、轟く大瀑布、アルプスの氷の川

想定12分

ロス・グラシアレス国立公園(アルゼンチン)の写真

写真:Perito Moreno Glacier Patagonia Argentina Luca Galuzzi 2005 — Luca Galuzzi(CC BY-SA 2.5) via Wikimedia Commons

自然遺産検定区分:世界の自然遺産
1981年登録

ロス・グラシアレス国立公園

アルゼンチン

アルゼンチン南部、南米大陸の南端に近いパタゴニア地方にある国立公園。『ロス・グラシアレス』はスペイン語で『氷河群』を意味し、その名のとおり、南パタゴニア氷原と、そこから流れ出す多数の氷河が景観の中心にある。南パタゴニア氷原は、極地を除けば世界有数の規模を持つ氷の貯蔵庫として知られ、公園内には約200もの氷河があるとされる。 特に有名なのが、ペリト・モレノ氷河だ。氷河の先端は湖のアルヘンティーノ湖に張り出し、高さ数十メートルの氷の壁となって湖面にそびえ立つ。氷河は絶えず流れ下っており、先端の氷が轟音とともに湖へ崩れ落ちる光景は、この公園の大きな見どころだ。ペリト・モレノ氷河は、世界の多くの氷河が後退する中で、比較的安定した状態を保ってきた氷河として知られている。公園にはほかにも、鋭くそびえる岩峰フィッツ・ロイなどの山岳景観があり、氷河の働きによって削られた雄大な地形を見ることができる。

📝 検定ポイント(これだけは覚える)

  • 登録年は1981年、所在地はアルゼンチン南部のパタゴニア地方
  • 南パタゴニア氷原と約200の氷河、名前は『氷河群』の意味
  • ペリト・モレノ氷河が代表的、湖に張り出す氷の壁とフィッツ・ロイの山岳景観

雑学メモ

  • 『ロス・グラシアレス』はスペイン語で『氷河群』の意味で、公園内には約200の氷河があるとされる。
  • ペリト・モレノ氷河は湖に張り出した先端が氷の壁となっており、先端が崩れ落ちる光景が見どころとして知られる。
  • 南パタゴニア氷原は、極地を除けば世界有数の規模の氷原で、そこから多くの氷河が流れ出している。
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イグアス国立公園(アルゼンチン・ブラジル)の写真

写真:Iguazú Falls 01 — Bernard Gagnon(CC BY-SA 4.0) via Wikimedia Commons

自然遺産検定区分:世界の自然遺産
1984年登録

イグアス国立公園

アルゼンチン・ブラジル

南米のアルゼンチンとブラジルの国境にまたがる、イグアス川の大瀑布を中心とした国立公園。アルゼンチン側が1984年、ブラジル側が1986年に、それぞれ世界遺産に登録されている。イグアスの滝は、玄武岩でできた台地の縁を、イグアス川が階段状に落ちることで生まれた、幅約2.7キロメートルにおよぶ滝の群れで、大小あわせて約275もの滝があるとされる。『イグアス』は先住民グアラニー族の言葉で『大きな水』を意味する。 中でも圧巻なのが、U字型に水が落ち込む『悪魔の喉笛(ガルガンタ・デル・ディアブロ)』だ。轟音とともに大量の水が落下し、水しぶきが高く立ちのぼる。滝を取り巻く一帯は亜熱帯の森で、ジャガーやオオハシなど多様な動植物が生息している。イグアスの滝は、第2話で見たヴィクトリアの滝、そして世界遺産ではないナイアガラの滝とともに、世界三大瀑布の一つに数えられている。

📝 検定ポイント(これだけは覚える)

  • 登録年はアルゼンチン側1984年・ブラジル側1986年、アルゼンチンとブラジルの国境に位置
  • 約275の滝からなる大瀑布、最大の見どころは『悪魔の喉笛』
  • 世界三大瀑布の一つ、亜熱帯の森にジャガーなど多様な動植物が生息

雑学メモ

  • 『イグアス』は先住民グアラニー族の言葉で『大きな水』を意味する。
  • 滝の数は約275とされ、中でも水がU字型に落ち込む『悪魔の喉笛』が最大の見どころとして知られる。
  • イグアスの滝は、ヴィクトリアの滝、ナイアガラの滝とともに世界三大瀑布の一つに数えられる。
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スイス・アルプス ユングフラウ-アレッチ(スイス)の写真

写真:Aletsch Glacier from Jungfraujoch (1) — Gzzz(CC BY-SA 4.0) via Wikimedia Commons

自然遺産検定区分:世界の自然遺産
2001年登録

スイス・アルプス ユングフラウ-アレッチ

スイス

スイス中南部、ベルナー・アルプスにあるユングフラウ、メンヒ、アイガーなどの山々と、ヨーロッパ・アルプス最大の氷河であるアレッチ氷河を中心とする遺産。アレッチ氷河は全長が約23キロメートルにおよび、ユングフラウ峰などの高峰から流れ下る複数の氷河が合流して、巨大な『氷の川』をつくっている。氷河が山を削って形づくった、U字谷や鋭い岩峰といった高山の景観と、氷河の作用の過程を、世界的にも見やすい形で示している点が評価された。登録は2001年で、その後2007年に範囲が拡大されている。 この地域は、氷河のふもとに広がるアレッチの森など、高山の植生の観察にも適している。また、鉄道でアクセスできるユングフラウヨッホなど、人々が氷河や高山を身近に体験できる場所でもある。一方で、近年の温暖化によって、アレッチ氷河は後退・縮小が続いていることが知られており、氷河を保護し、その変化を観測し続けることが重要な課題となっている。これは第3話で見た、赤道直下のキリマンジャロの氷河が縮小している問題とも共通する。

📝 検定ポイント(これだけは覚える)

  • 登録年は2001年(2007年に拡大)、所在地はスイスのベルナー・アルプス
  • アレッチ氷河は全長約23キロメートル、ヨーロッパ・アルプス最大の氷河
  • 氷河が刻んだU字谷などの地形を示し、温暖化による氷河の後退が課題

雑学メモ

  • アレッチ氷河は全長約23キロメートルで、ヨーロッパ・アルプス最大の氷河とされる。
  • 登録は2001年、その後2007年に範囲が拡大された。
  • 近年は温暖化の影響でアレッチ氷河の後退・縮小が続いており、環境変化を示す存在として注目されている。
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