写真:Grand Canyon, Powell Point, Evening Light — Tuxyso(CC BY-SA 3.0) via Wikimedia Commons
コロラド川が、数百万年という気の遠くなる年月をかけて大地を削り続けた結果できあがった、巨大な峡谷。全長は約450km、深いところでは1.6kmにも達する。何より驚くべきなのは、その岩の層そのものが、地球のおよそ20億年分もの歴史を記録した「地層の教科書」になっている点だ。一番下の層に近づくほど、より古い時代の地球の姿が刻まれている。
峡谷の縁(リム)から谷底まで標高差が大きいため、砂漠のような乾燥した環境から、川沿いの湿った環境まで、わずかな距離の中に複数の生態系が同居している点も特徴だ。また、この地には古くからネイティブ・アメリカンの人々が暮らしており、ハバスパイ族など、今も峡谷の内部で生活を続ける部族が存在する。
📝 検定ポイント(これだけは覚える)
- 登録年は1979年、所在国はアメリカ合衆国
- コロラド川の侵食によって形成された峡谷
- 岩の層が地球のおよそ20億年分の歴史を記録している
雑学メモ
- 峡谷の最下部に露出する岩石「ヴィシュヌ片岩」は、およそ18億年前に形成されたとされ、地球でも最古級の岩石のひとつに数えられる。
- 標高差により、峡谷の縁から谷底まで、砂漠から森林まで複数の異なる生態系が短い距離の中に凝縮されている。
- グランドキャニオンには古くからハバスパイ族などのネイティブ・アメリカンが暮らしており、現在も峡谷内の居留地で生活を続けている。
🌍 Google Earthで場所を見る写真:Wildebeest Migration in Serengeti National Park, Tanzania — Daniel Rosengren(CC BY 4.0) via Wikimedia Commons
「セレンゲティ」という名前は、マサイ族の言葉で「果てしない平原」を意味する。その名の通り広がるサバンナを舞台に、毎年150万頭を超えるヌーと、数十万頭のシマウマやガゼルが、雨の恵みを求めておよそ800kmにおよぶ円を描くように大移動を続ける。これは地球上でも最大規模とされる野生動物の移動現象で、「グレート・migration(大移動)」として世界的に知られている。
この大規模な草食動物の群れは、ライオンやチーター、ハイエナといった肉食獣たちの命も支えている。草食動物が季節ごとに移動を続けることで、特定の地域の草が食べ尽くされることを防ぎ、生態系全体のバランスが保たれている。セレンゲティは、こうした「動き続けることで成り立つ生態系」のダイナミズムを象徴する場所だ。
📝 検定ポイント(これだけは覚える)
- 登録年は1981年、所在国はタンザニア
- 「セレンゲティ」はマサイ語で「果てしない平原」の意味
- 150万頭超のヌーによる「グレート・migration(大移動)」で知られる
雑学メモ
- 大移動に参加するヌーの数は150万頭を超えるとされ、地球上で見られる野生動物の集団移動としては最大規模とされる。
- 移動の途中、ワニの潜むマラ川などを渡る場面は特に危険で、多くのヌーが命を落とすことでも知られている。
- セレンゲティは、隣接するンゴロンゴロ自然保護区と合わせて、アフリカでも屈指のライオン生息密度を誇るとされる。
🌍 Google Earthで場所を見る写真:Victoria Falls, Zimbabwe — Bernard Gagnon(CC BY-SA 4.0) via Wikimedia Commons
ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)
ザンビア・ジンバブエ
ザンベジ川が、幅およそ1,700m、高さ約108mにわたって一気に落下する、世界最大級の滝。水が落ちる衝撃で発生する水しぶきは数百mの高さまで舞い上がり、晴れた日でも遠くから「煙」が立ち上っているように見える。この地に古くから暮らす人々は、この滝を「モシ・オ・トゥニャ(雷鳴のとどろく水煙)」と呼んできた。
1855年、スコットランド出身の宣教師・探検家デイヴィッド・リヴィングストンがヨーロッパ人として初めてこの滝を目にし、当時のイギリス女王にちなんで「ヴィクトリアの滝」と名付けた。滝は、ザンビアとジンバブエという2つの国の国境をまたいで広がっており、両国がそれぞれ国立公園として管理している。巨大な水の壁が生み出す轟音と水しぶきは、水の力が長い年月をかけて岩盤を削り取ってきたことを、今この瞬間も物語っている。
📝 検定ポイント(これだけは覚える)
- 登録年は1989年、ザンビアとジンバブエの国境にまたがる
- 現地名は「モシ・オ・トゥニャ(雷鳴のとどろく水煙)」
- 1855年、デイヴィッド・リヴィングストンがイギリス女王にちなみ命名
雑学メモ
- 「モシ・オ・トゥニャ」は現地の言葉で「雷鳴のとどろく水煙」を意味し、水しぶきが雨季には30km以上離れた場所からも見えるという。
- 滝の名付け親であるデイヴィッド・リヴィングストンは、アフリカ探検で知られるスコットランド人宣教師で、当時のイギリス女王ヴィクトリアにちなんで命名した。
- ヴィクトリアの滝はザンビアとジンバブエの国境上に位置し、両国にまたがる形で世界遺産として登録されている。
🌍 Google Earthで場所を見る