写真:Tomioka Silk Mill Main Building — C1815(CC0) via Wikimedia Commons
富岡製糸場と絹産業遺産群
日本(群馬県)
1872年、明治政府が設立した日本初の本格的な官営(国営)製糸工場。生糸の品質向上と大量生産技術を全国に広めるための「模範工場」として建てられた。フランスから技術者を招き、木造の骨組みにレンガを組み合わせた「木骨レンガ造」という当時としては最先端の建築技術を採用している。 明治政府がまず力を入れたのが、江戸時代から日本の得意分野だった生糸だったのには理由がある。軽工業は重工業に比べて少ない資本で始められ、外貨を稼ぎやすかったためだ。実際に生糸は明治期を通じて日本最大の輸出品となり、これによって得られた外貨が、次に見る官営八幡製鉄所のような重工業への投資を可能にしていく。富岡製糸場は、日本の産業革命の「助走」を象徴する場所と言える。
📝 検定ポイント(これだけは覚える)
- 登録年は2014年、所在地は群馬県
- 1872年、明治政府による日本初の官営模範製糸工場
- 生糸は明治期の日本最大の輸出品だった
雑学メモ
- 富岡製糸場で働いた工女たちの多くは、士族の娘など比較的教育を受けた女性たちで、全国から集まり、後に故郷へ技術を持ち帰る役割も担った。
- 建築に使われたレンガは、地元の瓦職人が試行錯誤しながら焼いた日本初期の国産レンガとされている。
- 操業開始からおよそ115年後の1987年まで、実際に製糸工場として稼働し続けていた。